「F2LのEOってなに?」
「そもそもEOって言葉を聞いたことがない…」
という方のために今回は
- そもそもEOってなに?
- EOと手順の関係
- EOを利用した先読み
の観点からEOについて解説します。
F2Lの先読みにおいてEOは重要なので理解しておきましょう。
そもそもEOってなに?
EO(Edge Orientation)とはエッジの向きのことで、「Good」と「Bad」の2パターンがあります。
GoodとBadの見分け方は、F2Lエッジが上段にあるときと中段にあるときで違います。
F2Lエッジが上段にある場合
F2Lエッジが上段にある場合は、エッジU面の色に対して手前センターの色が同色もしくは対面色だとGoodです。隣接色の場合はBadです。
上段のエッジはy軸に90度持ち替えるとGoodとBadが入れ替わります。
F2Lエッジが中段にある場合
F2Lエッジが中段にある場合は、エッジに隣接するセンターの色が同色もしくは対面色だとGoodです。隣接色だとBadです。
中段のエッジはy軸に持ち替えてもGoodとBadは変化しません。
EOと手順の関係
EOが手順に与える影響と、手順がEOに与える影響について理解しましょう。
EOが手順に与える影響
EOはF2Lを揃える時の手順に影響します。
EOがGoodの場合、そのF2LはR、L、U、D回転だけで揃えることが可能です。
EOがBadの場合、そのF2LはR、L、U、D回転だけで揃えることは不可能です。
揃えるためには必ずF面やB面を回したり、M列やS列などのスライスムーブ、FwやRwなどの2層回し、持ち替えをする必要があります。
つまりEOがBadの場合よりも、Goodのほうが回しやすい手順が圧倒的に多いです。
簡易F2Lはこの性質を利用しているため、手順がシンプルで習得しやすくなっています。
初〜中級者の方はここまで理解しておけば大丈夫です。
手順がEOに与える影響
手順がEOに与える影響は以下のものがあります。
全てのエッジにおいてEOが変化しない
- R、L、U、D面を回す
一部のエッジにおいてEOが反転(GoodとBadが入れ替わる)
- F、B面を回す
- M、S、Eなどのスライスムーブ
- Fw、Rw、Uwなどの2層回し
- 持ち替え
これは先読みに関係してきますがイメージしづらいと思うので、次の「先読みの例」で理解しましょう。
EOを利用した先読み(中〜上級者向け)
EOの判断をすることでF2Lの先読みが簡単になります。簡単な例を見てみましょう。
例1
緑赤F2Lを先に揃えて、緑橙F2Lを次に揃える例です。この場合、EOはどちらもGoodです。
緑赤のペアをFLスロットに揃えるF2Lは、EOがGoodなのでLU回転のみで揃えることができます。
U’ L’ U L U L’ U L U’ L’ U L
LU回転のみで揃えるということは全てのEOが変化しないので、「手順を回しても緑橙F2LエッジはGoodのまま」です。
そのため緑赤F2Lを揃えたあとの緑橙F2Lは下のパターンであると確定します。
(エッジの位置は変わるのでAUFは必要)
ここまで一気に先読みできる必要はなく、手順を回しながら判断できれば大丈夫です。
もうひとつ例を見てみましょう。
例2
先ほどと同じく緑赤F2Lを先に揃えて緑橙F2Lを次に揃える例ですが、今回は橙緑のEOがBadです。
緑赤のペアをFLスロットに揃えるF2Lは、EOがGoodなのでLU回転のみで揃えることができます。
LU回転のみで揃えるということは全てのEOが変化しないので、「手順を回しても2つ目の橙緑F2LエッジはBadのまま」です。
そのため緑赤F2Lを揃えたあとの橙緑F2Lは下のパターンであると確定します。
(エッジの位置は変わるのでAUFは必要)
EOがBadなので持ち替えやF面を回す手順であることが緑赤F2Lを揃える前からわかります。
このように「R、L、U、D回転の手順はEOが変化しない」という特性を利用して、F2Lの先読みをしましょう。
最終的には「EOがBadの状態を見ると気持ち悪い、もどかしい」のような感覚が身につけばOKです。
EOについて理解したら、次は持ち替えについてです。