ルービックキューブの回転記号を覚えることは、多くの学習者にとって難しく感じるかもしれません。
しかし正しいアプローチとコツを知れば、その難しさを克服することができます。
この記事では、回転記号の一覧とスムーズに覚えるためのコツについて解説します。
こんな人が対象
・2Look OLLと2Look PLLの習得が終わっている
・これからPLL全21種類を覚える
・回転記号について知っておきたい
回転記号を覚えるメリット
・手順の復習がしやすく習得スピードがあがる
・スクランブルが読めるようになる
・手順のメモが簡潔になる
面・列の名前
まずは面と列の名前を覚えましょう。
これらはキューブを手に持っているときの向きで決まるので、面の色は関係ありません。
面の名前
R面
Right(右という意味)の頭文字「R」
L面
Left(左という意味)の頭文字「L」
U面
Up(上という意味)の頭文字「U」
D面
Down(下という意味)の頭文字「D」
F面
Front(手前という意味)の頭文字「F」
B面
Back(奥という意味)の頭文字「B」
列の名前
M列
Middle(中間という意味)の頭文字「M」
S列
Standing(直立という意味)の頭文字「S」
E列
Equartor(赤道という意味)の頭文字「E」
回転記号の読み方と意味
回転記号は、先ほどの面や列の名前に準じて構成されており、以下のようなルールがあります。
「R」のように添え字がないときは「R面を正面から見たときに時計回りの方向へ90度回す」という意味になります。
「R’」のように「’」が付くと「R面を正面から見たときに反時計回りの方向へ90度回す」という意味になります。
「R2」のように「2」が付くと「R面を180度回す」という意味になります。回転方向は指定されていません。
回転方向を反時計回りに指定する場合は「R2’」や「R’2」のように「’」を付けます。
「Rw」のように「w」が付くと「R面を正面から見たときに、R面から2層を時計回りの方向へ90度回す」という意味になります。
回転方向を反時計回りに指定する場合は「Rw’」や「R’w」のように「’」を付けます。
180度回す場合は「Rw2」のように「2」を付けます。
3×3では「Rw」を「r」のように小文字で表すこともありますが、意味は同じです。
カッコ内の回転記号が特定の手順であることを示します。
特にセクシームーブ(R U R’ U’)やスレッジハンマー(R’ F R F’)であることを示すときに使います。
(R U R’ U’)2 のようにカッコ外に数字がついているときは、「カッコ内の手順を数字の回数だけ繰り返す」という意味です。
※以前はカッコが持ち替え記号としても使われていましたが、現在はほとんど使われていません。
「Rw」のように「w」が付くと「R面を正面から見たときに、R面から2層を時計回りの方向へ90度回す」という意味になります。
「3Rw」のように「Rw」の手前に「3」が付くと「R面を正面から見たときに、R面から3層を時計回りの方向へ90度回す」という意味になります。
「r」のように小文字のときは「R面を正面から見たときに、R面から2層目だけを時計回りの方向へ90度回す」という意味になります。
各面の回転方向
覚え方
R、U、L、Dの時計回りの回転方向は、F面から見ると左回りに一周します。
「’」が付くとその逆です。
F、Bの時計回りの回転方向は、右手人差し指でトリガーしたときの向きです。
各列の回転方向
覚え方
M、S、Eの回転方向は、発音が似ている面に準じています。
MとL(エムとエル)、SとF(エスとエフ)、EとD(イーとディー)が同じ回転方向です。
持ち替えの回転方向
キューブ全体の向きを変えるときは、「x」「y」「z」を使います。
覚え方
xは左右軸、yは上下軸、zは前後軸で回転します。
xとR、yとU、zとFが同じ回転方向です。
練習方法
回転記号の意味を理解したら、あとはひたすら反復練習をして習得しましょう。
そこでオススメなのが、コンピューターが生成したスクランブル通りに混ぜる方法です。
CS Timer やDC Timer などのキューブ専用タイマーでは、スクランブルと展開図を表示する機能があります。
スクランブルをするときは「白面が上、緑面が手前の向きから混ぜ始める」というルールがあるので覚えておきましょう。
スクランブルの開始向き
混ぜたら展開図と照らし合わせて、正しくスクランブルできたか確認します。
展開図と違ったら、キューブを揃え直してもう一度スクランブルしてみましょう。